高齢化の進展と現役世代の賃金の伸び悩みから国の健康保険財政は逼迫し、医療・介護事業者に負担が大きい保険制度になってきています。今までと同じ事をやっていたのでは収入が減少する環境であるにもかかわらず、多くの病院や介護事業所では、環境変化への対応意欲が弱い職員の意識に悩まされている現状があります。
当事務所は、人事関連分野を中心にコンサルティング業務を行っております。職員の皆様のモチベーションの向上を図りつつ、医療・介護行政の方向性の変化に対し積極的に対応していこうとする意識の醸成からスキル向上に対する取り組みの支援を行っています。


■　労務管理（モチベーションマネジメントと環境変化に対する対応力の養成）

労務管理というと抽象的で、具体的に何をするのか分かりにくいかも知れません。医療・介護分野であってもそこで活動する法人は、環境に対応した経営を行っていくことが必要になります。環境の変化が見込まれるときは、方針の変更であったり個々の職員の仕事の内容や進め方が変わってくる場合もあります。ただ、人間は、変化に対する許容度はあまり大きくなく、仕事内容の変化や賃金制度の変更というものには大きな抵抗も予想されます。当事務所では、環境変化に対応できる職員養成のお手伝いを行うことで、医療介護行政の変更に負けない事業体質をつくる支援をすることが労務管理に関するコンサルティングの業務内容になります。


■　人事評価制度の構築と運用支援

医療機関・介護事業所向けに運用しやすい評価制度構築のお手伝いを行っております。役職者はマネジメントスキルやヒューマンスキルの比重が多くなりますが、職員の大部分を占める一般層に対しては看護や介護の技能といったテクニカルスキルに対する評価が中心となります。一般職員に対しては、評価のフィードバックを行うことで現在の業務遂行スキルを認識できる機会にもなりますし、スキルアップのための目標設定、法人・会社と職員の目標共有が容易に行えるようになります。また、がんばっている職員の評価をきちんと処遇に反映することで、貢献度の高い職員の定着率を向上させることが可能になります。


■　賃金制度の構築と運用支援

医療や介護の現場では、国の健康保険・介護保険の予算が厳しいことを背景に、報酬改定の度に経営余力がなくなっているのが現状です。全員一律に毎年昇給を行うということが難しくなっています。一方で、看護・介護の現場は人手不足で基準の維持のためだけで大変な思いをしている事業所も沢山あります。当事務所ではキャリアプランと役職者への昇格基準を明確にすることで、職員に対しては前向きな取り組みを促し、法人に対しては持続可能な合理的な賃金制度を提供いたします。


■　能力開発制度の構築と人材教育支援

職種ごと、役職ごとに、その役割をきちんと遂行できる能力開発の支援を行います。具体的に、どの職種・どの役職でどのような能力が必要になるかの能力開発体系をつくり「見える化」を行い、個々の研修計画にブレイクダウンをしていく、もしくは研修商品そのものの提供を行います。研修実施後は、効果測定・評価を事業所内で出来るようコンサルテーションを行い、自律的な能力開発制度の運用を支援します。


■　就業規則、退職金制度の改定支援

職員数100人以上の医療法人では社会保険労務士の関与がそれほど高くなかったため、職員とのトラブルに対応が難しい就業規則のままにしてあったり、支払いを続けていくことが難しい退職金制度が温存されていたりします。経営者が改定の必要性を強く感じ、見直しを指示しても遅々として進まないところもあります。これは、職場の人間関係を優先するあまり、声の大きな職員と対立したくないという気持ちが背景にあるケースもあります。この様な環境では、私たちのような外部の専門家を活用することが効果的な場合もあります。


■　社会保険労務士業務、給与計算

ハローワークや労働基準監督署、社会保険関係の書類の作成や提出代行と給与計算業務を行っております。自社法人内で業務を行っている場合、職員さんの退職や病気欠勤により業務をスムーズに進行できなくなるかもしれません。そのような事態を防止するとともに、日常のちょっとしたコンプライアンスの観点からのアドバイスも行います。弁護士に相談するまででもない、労務管理上の小さな悩みを解決し、本業に専念できる環境作りのお手伝いを行います。